電力自由化の動きが鈍い…その理由に迫る

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5月2日の産経ニュースに電力自由化に関する記事が掲載されました。4月1日からの電力自由化に伴い、電力会社を変えた人の割合は1.2%との事。
裏を返せば、98.8%の人が何もしなかったという事になります。
以前、電力自由化のビジネスモデルはMVNO(※仮想移動体サービス事業者)に似ているとお話しました。電力会社から電力を間借りしたり、あるいは太陽光発電で加算させたりするものの、一般家庭に送るためにはどうしても既存電力会社の電線網を使わなければなりません。
MVNOとの違いは、例えばスマートフォンを使用する際、通信する電波は契約しているMVNOのもの以外に、自宅で契約しているインターネット回線のWi-Fiを使うことが出来ます。しかし、電気は契約している1社のみしか使用できず、他で替えが利きません。
電力という住まいでとても大切なものです。慎重になっているのもよく分かるのですが、なぜ電力自由化でも電力会社を変えない人の方が多いのか。その点に迫ってみるとしましょう。

電力の重要性を考えると…

電気というのはとても大切なものです。それは今更わざわざ説明するような事ではありません。電気の重要性など誰もがご存知でしょう。
特に東日本大震災や先月熊本・大分で起きた大地震でも停電がありました。原発の問題もあり、「電気は当たり前のものではない」という事に多くの人が気付くようになったのです。
つまり、「安いから」「お得だから」というものではなく、「必要なもの」だという認識を持つようになった人が多いのではないでしょうか。
電力自由化の肝は、「何かと一緒に利用するとお得」というものです。つまり、安さを売りにしているのですが、電力に関しては安さではなく安定性だと考えている人が多いのでしょう。
いくら安いとはいえ、MVNOのように「繋がりにくい」ならぬ、「安定しない」では困るのです。

信頼性の問題

我が国では電気と言えば長らく電力会社が独占していた状況でもありました。半公営と言っても良いでしょう。インフラである以上当然ではあるのですが、寡占状態にあったという点は好ましくないにせよ、信頼性が高かったのも事実です。
震災時であれば仕方ないのですが、例えば日常生活の中で「電気の調子が悪い」というケースはないはずです。
電気がつかないと思ったら、電力会社の問題ではなく電球が切れているケースばかりなはずです。
電気代が安くなれば良いなと思っている人は多いでしょう。ですが、それは「信頼出来る電気が安くなって欲しい」であって、信頼出来るのかよく分からないような業者が安くても、「怪しい」でしかないのです。
電気は趣味ではなく、生活に欠かせないインフラです。「信頼出来ない安い業者」よりも多少高くても信頼出来る業者の方が良いのは言うまでもありません。
電力自由化に参入した業者が怪しい業者という訳ではないのですが、東京電力や関西電力のような実績はありません。

面倒というケースも多いでしょう

電力自由化に伴い、いろいろな電気プランが登場しましたが、よくよく見てみると他のサービスと併用する事で安くなるというビジネスモデルです。
つまり、ただ普通に変えるだけではそこまで劇的な違いがありません。つまり、「このままで良い」と考えている人の方が多いのでしょう。
「わざわざ変えるのは面倒」という人も多いはずです。

様子見をしている人も

まだまだ電力自由化から1か月。様子見をしているという人も多いのではないでしょうか。
新しいサービスは得てして不都合が出てくるものです。更には決して期間限定のサービスではありませんので、急いで変更しなければならない理由もありません。
もしかしたら今後は更にお得になるかもしれません。それらを見越し、わざわざ慌てて変更する必要はないと考えている人が多いのも分からない話ではありません。
本当に「これは得で、さらには安心も出来る!」というプランが出て来たら、手間を惜しんででも変えたいという人も出てくるはずです。

※携帯電話回線などの無線通信基盤を他社の通信事業者(ドコモなど)から借り受けた上で、独自のサービスをプラスして提供する企業

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